浮浪雲

2020.06.03


6月3日

『浮浪雲』『銭ゲバ』などで知られる漫画家のジョージ秋山さんが
05月12日に死亡していたことがわかった。77歳だった。
死因は公表されていないとのこと。
1966年『ガイコツくん』でデビュー。
少年マガジンで連載されていたほのぼのギャグ漫画
『パットマンX』はよく読んだ記憶がある。
その後、人間のモラルを問う作風へ一転。
貧しい青年が金と地位を求めて連続殺人を犯す『銭ゲバ』が
評判を呼び、映画、ドラマ化もされた。
だが、同時期に少年マガジンで連載を始めた『アシュラ』は、
人肉食などの過激な表現が問題となった。
休業をはさんで、73年から『ビッグコミック・オリジナル』で
連載が始まったのが『浮浪雲』。
無類の女好き、酒好きでありながら剣の達人でもある
東海道・品川宿の問屋「夢屋」のあるじ・雲が主人公の物語。
人間の喜怒哀楽を雲がさらりと語る人生訓は実に味があった。
『浮浪雲』はドラマ化され、雲の渡哲也さん、
奥さんのかめさん役の桃井かおりのコンビは抜群だった。
90年にもドラマ化され、この時の雲はビートたけしさん、
かめさんは大原麗子さんで、こちらもなかなかだった記憶がある。
当時の野郎たちはみんな“浮浪雲”のような男になりたいと
思ったものだ。
ご冥福をお祈りいたします。

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